素数が無限に存在することの証明 (5)

5つ目の証明はゴールドバッハによるもの。フェルマー数を使う。フェルマー数とは F_n = 2^{2^n} + 1 で表される数のことで、 n = 0,1,2,\ldots に対して F_n = 3, 5, 17, 257, 65537, 4294967297, \ldots である。

証明
まず、以下の補題を証明する。

補題
任意の n = 1,2,\ldots に対して F_0 F_1 \ldots F_{n-1} = F_n - 2 である。

補題の証明
数学的帰納法で証明する。まず n = 1 のとき、 F_0 = 3F_1 - 2 = 5 - 2 = 3 であるから成り立つ。
n = k (k \ge 1) で成り立つとき、 F_0 F_1 \ldots F_{k-1} = F_k - 2 であり、

F_0 F_1 \ldots F_k = (F_0 F_1 \ldots F_{k-1}) F_k = (F_k - 2)F_k = (2^{2^k} - 1)(2^{2^k} + 1)
= 2^{2^{k+1}} - 1 = F_{k+1} - 2

となるので、 n = k+1 でも成り立つ。したがって補題が証明された。

さて、任意の異なるフェルマー数 F_m, F_n (m < n) に対して、補題から F_n = F_0 F_1 \ldots F_m \ldots F_{n-1} + 2 = M \cdot F_m + 2 (Mは自然数) と書ける。 F_m の任意の素因数 p をとると、フェルマー数の定義から F_m は奇数なので p > 2 である。すると上式から、 F_np で割った余りは2であり、 F_np で割り切れない。このことから F_mF_n は共通の素因数を持たない。つまりフェルマー数はすべて互いに素である。
すると、任意の自然数 n に対して F_0 F_1 \ldots F_n は少なくとも (n+1) 個の素因数を持つ。すなわちどんな n に対してもそれより大きな個数の素数が存在する。したがって素数が無限に存在することが示された。(証明終)

もともとフェルマー数はすべて素数なのではないかと言われていた(実際にはたとえば F_5 は合成数)ぐらいなので、フェルマー数の列が無限に素数を生成するのではないかというのは自然な着眼点なのかも。
今回も、背理法を使わない証明を書いてみた。

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