空気を読んで、空気に働きかけよう

※社内メールマガジンに書いた文章を修正したものです

「空気を読む」という言葉が急にクローズアップされてから何年か経ちました。「KY」という言葉もそろそろ死語でしょうか。調べてみると、「KY」が流行語大賞の候補になったのは2007年でした。

今でも「空気を読め」「いや空気を読んでいてはいけない」と、いろんなことが言われますが、私はこれらはいつも部分的にしか当たっていないと思っています。

そもそも日本語の「空気を読む」という言葉は、以下の2つの意味を含んでしまっているのです。

  1. その場の雰囲気を感じ取り、今どういう方向に流れていこうとしているのか を知る
  2. そして、流れに従った、流れを変えない行動をとる(あるいは何もしない)

「空気を読む」のもともとの意味は1.だけだったはずで、実はこれはとても大事なことです。会議でも普段の会話でも、あるいはチームや組織を日々運営していく上でも、今そこにどんな雰囲気が漂っているか、どっちへ流れていこうとしているかを察知することが、全体をよりよい方向に進めるための第一歩になります。

海外の人たちに混じってコーチングを学んでいる友人に聞いたことなのですが、日本人はこの「その場の雰囲気を感じ取る」力が高いそうです。グループで話していて「今、ちょっと冷めた雰囲気になったね」とか言うと「え? なんでわかるの?」と言われることが多いとか。

問題は2.です。雰囲気や流れを察知しても、ただただそれを変えないように(あるいは増長するように)していては、よりよい方向へ進めることはできません。ところが今の「空気を読む」という言葉は、1.と2.の両方を行うことを指すようになってしまいました。そして2.をやらない人、流れに従わない人が「空気を読めない奴(KY)」と呼ばれているのです。

1.と2.はセットではありません。その場の「空気」を感じ取り、それを変えたいと思った時には、積極的に空気に働きかけてみましょう。

空気に働きかけるためのシンプルで効果的な方法の1つは、空気の状態を口に出して言うことです。上記の「今、ちょっと冷めた雰囲気になったね」というのもその1つ。「なんかみんな硬いですね」「淡々とした感じですね」というようなのでもOKです。これをシステムコーチングの世界では「場の反映」と呼びます。

必ずしも「リラックスしよう」「盛り上げていこう」とまで言う必要はありません。状態を口に出すだけで、それが場に何らかの影響を及ぼし、変化が起こるのです。

その場の雰囲気を感じ取って流れを知る。それを変えたいと思った時には積極的に「空気」に働きかける。まずは空気の状態を口に出してみる。これを会議や普段の会話でぜひ意識的に実践してみましょう。

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